出典/大学
「身を修むるは其の心を正すに在り」とは
「身を修むるは其の心を正すに在り(みをおさむるは そのこころをただすにあり)」とは、「自分自身の言動や態度を正しく整えるには、まず内面の“心”を正すことが必要である」という意味です。
この言葉は、儒教の経典『大学』に記された「修身斉家治国平天下」の一節。
「人格を高めて他者や社会に貢献するためには、まず自分の心を正すところから始めるべきだ」と説いています。
出典:四書のひとつ『大学』について
『大学』は、儒教の経典で、「修身斉家治国平天下」というステップによって、
人間が個人として成長し、社会全体をよくしていく理想の道筋を示した書物です。
その中で語られるのが、下記のような流れです。
心を正せば、身が修まる
↓
身が修まれば、家が整う
↓
家が整えば、国が治まる
↓
国が治まれば、天下が平和になる
つまり、すべては「心の持ちよう」から始まるということ。
心が乱れていては、何をしても本質は変わらないという、内面重視の考え方です。
まさに、現代の日本政治に当てはまるのではないでしょうか。
現代の視点で解釈すると?
① 「身を修める」とは何を意味するのか
これは「礼儀正しくふるまう」「規律ある生活をする」「自分を律する」といった、行動のレベルでの自己修養を意味します。 ビジネスパーソンで言えば、
- 時間を守る
- 整った服装を心がける
- 誠実に人と接する
といった、「外から見える部分」です。
② しかし、それらは「心」が整ってこそ成り立つ
時間を守る=他者を大切に思う心
礼儀を守る=感謝と敬意の心
誠実な態度=嘘をつかないという信念
つまり、すべての行動は心の反映なのです。
形だけ整えても、心が伴わなければ「見せかけ」になるという、厳しくも本質的な教えです。
この教えをどう活かすか?──現代への応用
① 自己啓発より“心の確認”を
ノウハウや習慣術も大事ですが、それ以上に「なぜやるのか」という動機の純粋さを見つめ直すことが大切です。
② すぐイライラしてしまう? それは「心の乱れ」のサイン
例えば職場での小さな怒りやストレスは、心が疲れている証拠。 「心を整える」ことで、自ずと行動も変わってきます。
③ 行動を変えるなら、まず“心の習慣”から
毎朝「感謝することを1つ書く」 – ネガティブな言葉を1日1回でも減らす こうした小さな“心の整え習慣”が、長期的に「身」を整える土台になります。
まとめ
身を修むるは其の心を正すに在り」という孟子の教えは、
自己啓発やスキルアップよりも、**もっと根本的な“心の姿勢”**を問いかけています。
✅ 礼儀も信頼も、心の表れ
✅ 心を整えることが、人生全体を整える第一歩
✅ 行動を変えたければ、まずは自分の“想い”を見つめよう
時代が変わっても、人としての本質は変わりません。
心を磨くことが、あなた自身の未来を変えていくという考えです。

田中部長と“心整え営業”〜スーツは乱れても、心が整えば無敵!?〜
【シーン:営業部オフィス・月曜朝】
(資料は散乱、山本課長はExcelと格闘中、佐藤さんはおにぎりを床に落とす)
田中部長:「……うむ。全体的に荒れてるな。」
(立ち上がり、机に「論語」と「大学」をドン!)
田中部長(ドヤ顔):「諸君!! 今日から営業部は“心整え強化月間”に突入する!!」
佐藤さん:「えっ! 心の筋トレ!? なんか楽しそう!」
山本課長:「で、なにやるんですか? 朝ヨガ? 瞑想?それとも“営業写経”?」
田中部長:「違う!目指すは“心の構造改革”だ!!
出典はこれだ――
『身を修むるは其の心を正すに在り』!!」
佐藤さん(キラキラ):「すごくかっこいい〜!…意味はあんまりわかってないけど〜!」
🧘♂️【営業部・心整え改革プログラム】
🌿作戦①:「資料提出より“内観タイム”が優先」
田中部長:「まず、プレゼン資料? そんなのより“己の欲望を見つめ直す”方が重要だ!!」
佐藤さん:「了解です!今日の午前中は、“なぜ私は売りたいのか”を見つめ直します!」
山本課長(小声):「いや…資料提出、今日の13時ですよね…?」
🌿作戦②:「服装の乱れ?心が整っていればノーカウント!」
佐藤さん:髪ボサボサ、スニーカー出社
山本課長:ワイシャツ裏返し
田中部長:ネクタイ頭に巻いて登場
田中部長:「心が正しければ、外見は問題ではない!!」
佐藤さん:「わたし、朝から瞑想して遅刻しました!心はバッチリ整ってます!」
山本課長:「……営業部が野営部みたいになってきたな……」
🌿作戦③:「営業トークは“禅問答”スタイル」
(クライアント訪問)
クライアント:「ところで、この機能は他社製品と比べてどう違うんですか?」
田中部長(静かに):「“違い”とは何か……
それは相手の心が映す鏡にすぎません……」
佐藤さん:「つまり、違うようで同じ、同じようで違う!」
クライアント:「…………」
山本課長(涙目):「頼むから普通に答えてぇぇぇ!!」
🚨【ついに来た社内通達】
(総務からのメール)
📩《営業部へ:最近、服装と時間管理がカオスなので、指導を強化します》
田中部長:「ふむ…これは“心がまだ整いきってない”証拠か…」
山本課長:「いや、単純に“納期破り&奇抜すぎ”なだけですから!!」
🌅【反省の夜:心の整え方、再考】
(営業部オフィス、静まり返る夜)
田中部長(しみじみ):「やはり、“心を整える”ってのは…
“都合のいい言い訳”じゃないんだな…」
佐藤さん:「心を整えるって、“行動の質を高めるための前提”なんですね…」
山本課長:「つまり、“心→行動→結果”の順番ってことですな。」
(全員、静かにネクタイを締め直す)
こうして営業部は、“心を整えればすべてOK”というズレた自由解釈から、
本当の意味での“内面と外面のバランス”に気づくことができた。
正しい心は、自然と正しい行動を導く。
孔子たちの教えは、今日もオフィスの片隅で、じわじわ効いているのだった。