自暴自棄/孟子の「自分をあきらめない」生き方

孟子

出典:「離婁章句」(孟子)

「自暴自棄(じぼうじき)」とは

孟子は、「自暴自棄」という言葉を次のように使いました:

「自ら暴(あら)くし、自ら棄つる者は、人と為すこと無きなり。」
(自分で自分を粗末に扱い、自分を見捨ててしまう人は、人としての価値を失ってしまう)

離婁章句より

ここでの“暴”とは「荒々しく扱うこと」、
“棄”は「捨てること」。
つまり、「自分を粗末にし、自分を見放してしまう」ことは、最大の過ちだと孟子は言っているのです。

なぜ人は「もうどうでもいい」と思ってしまうのか?

✅ 失敗が続いたとき
✅ 誰にも理解されないと感じたとき
✅ 頑張っても報われないとき

人は、自分を責めすぎたり、心が疲れすぎたときに、「どうせ自分なんて…」と自暴自棄になることがあります。


しかし孟子は、その瞬間こそ「人間としての尊厳を手放すか、守るか」の分岐点だと語ります。

孟子「自分を信じない者に、誰が手を差し伸べられるか」

孟子は「性善説」を説いた思想家でもあります。
それはつまり、「どんな人にも善の心があり、可能性がある」という立場です。

だからこそ彼は言います。
あなたが自分をあきらめたら、もう誰にも助けようがない」と。

逆に、自分をほんの少しでも信じ続けている限り、
どんなに状況が厳しくても、道は開けるのです。

現代社会への教訓:自暴自棄を抜け出すために

① 小さな成功を積み重ねよう

一度にすべてを変えようとすると、心が折れます。 「今日は5分早く起きた」「一歩外に出た」 小さな行動を「できた」と認めることが、自暴自棄を断ち切る第一歩です。

② 自分を客観視する習慣を

感情に飲まれているときほど、自分を冷静に見つめることが必要です。 日記を書く、信頼できる人に話す、それだけで視野が広がります。

③ 「誰でもそうなる」と知ること

自暴自棄になるのは「弱さ」ではなく、「人間らしさ」です。 大切なのは、そこからどう立ち直るか。 孟子はその再起を、何よりも尊く、美しいものだと信じていました。

まとめ:あなたをあきらめないこと、それがすべての始まり

「自暴自棄」は、たしかに人を破滅に導く考え方です。
しかし孟子の言葉には、それを否定するだけではなく、励ます力があります。

✅ 自分を粗末にしない
✅ 自分を捨てない
✅ 自分を信じる努力をやめない

そうすることで、どんな暗闇の中にも、光は差し込みます。

あなたの中には、立ち上がる力が眠っている。
孟子の言葉は、今も私たちにそう語りかけています。


田中部長と「自暴自棄」〜人生投げ出した営業部、そこからの大逆転〜


【ちょっとだけまじめな前提】

「自暴自棄」とは、

自分を粗末にし(自暴)、物事を投げ出してやけになる(自棄)

という孟子の言葉。
本来は「人はどんな状況でも自分を見限ってはいけない、自分を大切にしろ!」という超前向きな警鐘です。

でも営業部にこの言葉を投げ込むと――
見事に全員が“自暴自棄のカタチ”を取り違えた!!
そこから始まるのが、今回のドタバタ劇です!!😂


🏢【シーン:営業部・惨敗後の朝】

前日、大型案件プレゼンに玉砕。落ち込む営業部。

書類がしなしな。

コーヒーがぬるい。

田中部長:「くっ……あれだけ頑張ったのに……」

佐藤さん:「もう……私、名刺全部折り紙にします……🐶」

山本課長:「僕、営業資料のテンプレ全部削除しちゃいました……Excelとも縁を切りたい……」

田中部長(立ち上がる):「……このままじゃダメだ!!」

(全員、期待の目👀)

田中部長:「思い切って“自暴自棄”になろう!!!!」

山本課長:「えぇぇ!? そうじゃないでしょ!!??!?」


💥【田中部長の“自暴自棄モード”作戦】


🧨作戦①:「売れないなら、配っちゃえ作戦!」

田中部長:「在庫が売れない? よし、配っちゃえ!! 無料だ!!」

佐藤さん:「わあ! じゃあ“おまけ”にパンフレットと私の似顔絵もつけますね!」

山本課長(震え声):「それ、赤字をさらに拡張してますよ!!


🧨作戦②:「プレゼン?どうせ断られるし、短歌で勝負!」

(クライアント先)

田中部長:「御社に向けて、こちらの提案を一句。
『契約は 風に揺れゆく 春の夢』」

(クライアント:ポカン)

佐藤さん:「わあ…風情…!✨」

山本課長:「風情じゃなくて、崩壊の音がしてますけど!?


🧨作戦③:「自暴自棄=制服を脱ぎ捨て、自由な姿勢に」

(翌日)

田中部長:Tシャツ・短パン・ビーサン出社
佐藤さん:浴衣+団扇で登場
山本課長:何も知らずに普通のスーツ(浮く)

田中部長:「よし! 今日から『営業=自由芸術』とする!!」

社長(通りがかり):「……今うち、何の事業やってるんだっけ?」


🚨【ついに来たクライマックス】

(営業部、迷走の果てに社内でも「伝説の迷惑部門」扱いに)

そこに、1本のメールが――

📩《先日ご提案いただいた内容、改めて検討したいと思います》

田中部長:「……ん?」

佐藤さん:「えっ!? えっ!?あのクライアント!?!?✨」

山本課長(慌てて):「急いでちゃんとした資料用意します!!」


🌅【その夜:営業部の“自分回復”】

(久々に真面目モード)

田中部長:「……わかったよ。俺たち、“投げ出すこと”“手放すこと”を間違えてた。

佐藤さん:「“自暴自棄”って、“もうどうにでもなれ”って意味じゃないんですね…」

山本課長:「“自分を大事にしない心”が、自暴自棄の本質なんですよ。」

田中部長:「…よし。まずはスーツを着よう。話はそれからだ。」


こうして営業部は、孟子の教え「自暴自棄」を真に理解し、
“やけになるのではなく、自分を立て直すために、ちゃんと心に向き合うこと”に気づいたのであった。

プロフィール
編集者
Takeshi

医療専門紙の取材・編集職を15年以上の経験があり、担当編集としての書籍は、8冊(うち2冊は中国・台湾版)があります。

本サイトでは、日々の生活やビジネスで役立ち、古くから伝わる故事成語の深い意味や背景をわかりやすく解説し、皆さまの心に響くメッセージをお届けしたいと思っています。歴史や文学への情熱を持ちながら、長年のメディア経験を通じて得た視点を活かし、多くの方に「古き知恵の力」を実感していただけるようにしたいと思います。

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