出典:荘子
荒唐無稽とは
「荒唐無稽(こうとうむけい)」とは、道理に合わず、根拠もなく、現実的ではない話や考え方のことを指します。
現代では「そんなの荒唐無稽だよ」といった否定的な文脈で使われることが多いですが、
もともとは荘子の思想に由来し、実は「自由な発想こそ尊い」とする逆説的な価値観から来ています。
『荘子』が描いた とんでもない話
「荒唐無稽」は、荘子(そうし)が残した哲学書『荘子』の中でも、
特に幻想的・奇抜なストーリーに登場する表現です。
『荘子・逍遥遊(しょうようゆう)』では、
巨大な魚“鯤(こん)”が変化して鳥“鵬(ほう)”となり、九万里の空を飛ぶという荒唐無稽な話から始まります。
「北冥(ほくめい)に魚あり、其の名を鯤と為す。鯤の大いさは幾千里なるや知らず。化して鳥と為る。其の名を鵬と為す…」
常識では到底考えられないこの物語に込められたメッセージは、
「人の思考は限界を超えて自由であるべきだ」という思想でした。
「荒唐無稽」の本質:常識の枠を疑う力
現代では「非現実的なこと」「バカげた話」と訳されがちな「荒唐無稽」ですが、
荘子の哲学においては、むしろ常識や制度、善悪や上下の区別を取り払った“自由な思考”こそが尊いとされています。
✅ 自由とは何か?
✅ 本当に「正しい」とされているものは正しいのか?
✅ 価値観に縛られない生き方とは?
これらを考えるために、あえて荒唐無稽な物語を提示し、
「それもひとつの可能性では?」という思考の余地を残したのです。
現代ビジネスにおける“荒唐無稽”の価値
① 非現実的な発想がイノベーションの種になる
スマホで世界中の誰とでもビデオ通話 – AIが文章を自動生成 – 空飛ぶ車の開発
これらはいずれも、かつては“荒唐無稽”とされていた発想です。
「バカげてる」と笑われたアイデアこそ、次の世界を作る力があるのです。
② “否定”される勇気を持つことが思考の自由を守る
会議や企画で「そんなの無理だよ」と言われたとき、あなたは黙ってしまいますか? それとも、「じゃあ、どうすれば実現できるか?」と問い直せますか?
- 否定されることを恐れずに発想する
- 無稽だからこそ、それは未開拓である
この視点が、現代のリーダーにこそ必要です。
③ 柔軟な思考が“凝り固まった組織”を動かす
ルールに従い、前例を踏襲し、常識を守る―― それだけでは、変化の激しい時代に取り残されます。
だからこそ、“非常識”から生まれる気づきに耳を傾ける必要があります。
“荒唐無稽”を受け入れられる組織は、進化します。
まとめ
孔子が「中庸」や「礼」を重視したのに対し、荘子は自由と解放を愛しました。
その中でも「荒唐無稽」は、思考の羽を縛ることなく、何者にも縛られない“想像力の翼”を広げる象徴です。
今の時代こそ、
- 一見ムダに見える空想
- 実現性のない発想
- 論理を超えた直感
これらを否定せず、「それもアリかもしれない」という柔軟さを持つことが、
生き方にもビジネスにも、深い力をもたらすのではないでしょうか。

荘子の名言「荒唐無稽」〜営業部、妄想・自由・混沌の果てにたどり着いたモノとは!?〜
📘【ちょこっと真面目に解説】
「荒唐無稽(こうとうむけい)」は、今でこそ
「とりとめもない」「支離滅裂」「バカげた話」としてネガティブに使われがちですが、
荘子の思想では「常識に縛られない自由な発想」「固定概念の破壊」という、むしろ肯定的な意味合いを持ちます。
🌈 つまり荘子は言うのです――
「世界はもっとでたらめでいい。そこから“本質”が見えるんだ」と。
そしてそれを真に受けた営業部がやらかすと…こうなります。
🎬 【営業部オフィス・朝】
(田中部長、机の上にでっかく『荘子全集』をバンッ!)
田中部長:「みんな、今日から営業部は“荒唐無稽モード”でいくぞ!!」
山本課長:「また始まった……荘子の毒気が回ってますね…」
佐藤さん:「わあ! “むけい”ってことは、“無計画でGO!”ってことですか!?✨」
田中部長(キラリ):「違う、もっと深い。“型破りを恐れるな。想像は自由だ。”
つまり、営業提案も『空飛ぶカバ』レベルまで想像しろ!」
山本課長(真顔):「いや、クライアントに“飛ぶカバ”出されたら普通に困惑しますよ…!?」
💥【荒唐無稽プレゼン作戦、始動!】
🛸作戦①:「スライドは“夢オチ構成”!」
佐藤さん:「スライド、こんな構成にしてみました!」
- 月面に会社ロゴ出現
- 営業チームが気球で登場
- プレゼン途中で全員カエルに変身
- 起きたら夢でした(Fin.)
田中部長:「素晴らしい!!“想像力の翼”が見える!!」
山本課長(苦悶):「でもこれ、製品紹介が一切ないんですよね…」
🐙作戦②:「製品ネーミングが“完全即興”」
田中部長:「商品名は、“販売促進ツールZ”とかじゃダメだ。
もっと“荒唐無稽”に振り切れ!!」
佐藤さん:「じゃあ……“ズバババン・ビジネス無限回転装置”でどうですか!?✨」
山本課長:「どこに効くの!? 何するツールなのそれ!?!?💥」
作戦③:「プレゼン演出は“演劇スタイル”」
(クライアント先での様子)
佐藤さん(唐突に棒読み):「あなたは……この商品に運命を感じる!!」
田中部長(頭にレタスの被り物):「はい、私はレタス神。
この商材に“瑞々しさ”を見出した者に、契約を与えよう!」
(クライアント:目が点👀)
山本課長(小声):「ほんとに…この会社、営業してるの?」

🎯【まさかの逆転!?】
(プレゼン後)
クライアント:「……正直、内容はほぼ理解できませんでしたが……」
クライアント:「あまりに自由で、逆に他社との差が際立ちました。ちょっと検討してみます。」
田中部長(ガッツポーズ):「見たか!! これぞ“想像力の勝利”!!!」
佐藤さん:「やったー! 空飛ぶカバとレタス神、大成功ですね!!」
山本課長(崩れ落ち):「…この国の経済、大丈夫かな……」
こうして営業部は、“型にはまらない自由”を武器に
誰も見たことのない荒唐無稽なプレゼンをぶちかまし、
なぜか少しだけ契約に近づいたのであった。
でも、時には「でたらめ」の中にこそ、
人の心を動かす真実のヒントがあるのかもしれない。